まずは、お風呂の排水口の流れが悪くなる原因について確認し、ご自身がどのパターンに当てはまるのかをチェックしてみてください。
排水口に以下のような物が溜まり、つまりかけている可能性が考えられます。
毎日お風呂に入るたびに髪の毛を含む体から出る老廃物が排水口に流れます。排水口の掃除を怠っていると、それらの汚れが少しずつ積み重なり次第に肥大化していきます。肥大化した汚れは水の通り道を塞ぎ、排水口の流れが悪くなってしまうのです。
また、お風呂場の湿度と温度の関係から、換気や掃除が不十分だとすぐにカビが発生し繁殖してしまいます。カビは付着力が強く、つまりが強固となる原因でもあるため、カビが小さい段階から対処することが重要です。
最後にお風呂場に置いてあった固形物が排水と一緒に流れてしまうことがあります。例えばシャンプーのつめ替え容器の切れ端やカミソリカバーなどです。髪の毛などの汚れと絡み合うことで、つまりの原因になります。
20年以上の古い物件や数年以内に大きな地震があった場合には、建物の排水管の故障や老朽化が原因であることも考えられます。 地震や老朽化で排水管が破損すると、排水がうまく流れなくなり汚水が排水口から溢れてしまう可能性があるのです。
排水桝(ます)は排水口から下水までの途中にある点検口のことを指します。排水桝はカーブ地点や段差などつまりが生じやすい場所に設置されていることが多いです。 汚水桝の掃除を長年していなかったり大量のゴミや油を流したりすると、つまりが生じてしまうことがあります。
賃貸物件にはさまざまな注意点があります。ここで、賃貸物件でお風呂の排水口の流れが悪い症状を放置するとどのようなことが起こるのかを確認し、対処することの重要性を認識しておきましょう。
排水口は下水からの臭いの逆流を防ぐために、排水トラップが設けられています。排水トラップとは、排水口や排水管の途中に一定量の水を溜めておくことで、下水からの悪臭が室内へ漂うのを遮断するためのものです。
排水トラップがあるにもかかわらず悪臭が発生しているということは、排水口に溜まっている汚れが原因になっている可能性が高いです。排水口からの悪臭は、やがて部屋中に広がり周囲の部屋にも漂ってしまう可能性もあります。周りの住民に迷惑がかかり、クレームにつながることも考えられるため、悪臭が酷くならないうちに対処することが必要です。
排水口の流れの悪さを放置しておくと、やがてつまりへと発展しますが、つまりが酷いと床下に浸水するなど水漏れトラブルにつながる可能性があるのです。下の部屋にまで水漏れ被害が起きると、相手の生活にまで支障をきたす恐れがあります。
つまりだけであればつまりを解消するだけで済みますが、水漏れにまで発展すると排水管の交換や床・天井などの補修工事などが必要になり大事になることを覚えておきましょう。
上記で挙げたトラブルに発展した場合、近隣住民や大家さんに迷惑がかかるだけでは済まないこともあります。場合によっては損害賠償や強制退去が命じられるかもしれません。 賃貸物件の場合は大家さん・オーナーから借りているものであることを十分に認識し、早めに適切な対処をおこなっていきましょう。
こちらの記事でもしトラブルになってしまった際の対処法を紹介していますので是非参考にしてみてください。
お風呂の排水口の流れが悪いのであれば、つまりを解消しなければなりません。ここでは、主に排水口の汚れが原因で流れが悪くなっている場合の対処法を紹介します。
以下のような場合は、自分での対処することは難しいため速やかに大家さんや管理会社へ連絡をしましょう。
まず、1つ目の対処法は専用薬剤でつまりを溶かす方法です。排水口用の専用薬剤は効果が強く、適切な使用方法を守れば排水口を傷つけずにつまりを解消することが可能です。
売られている商品としてパイプユニッシュ(液体)、ピーピースルーF(粉末)、ルックパイプマンスムースジェル(ジェル)などがあります。製品ごとに少しずつ特徴が異なりますので、自分に適したものを選んで購入すると良いでしょう。
掃除の手順は多くの商品で以下のようになっています。
専用薬剤の中には、他の洗剤と混ぜないなど注意点があるものも多いため、使用の際は必ず注意事項を確認し厳守して作業を進めていきましょう。
ラバーカップは棒の先に丸いゴム製のカップがついている道具です。ラバーカップはゴムの部分に真空状態を作りだし、引き抜くときに生じる吸引力によってつまりを解消していきます。
ラバーカップは繰り返し使用が可能な上、100円ショップなどでも購入できるためコストパフォーマンスが良い対処法です。
ラバーカップの使用手順は以下のとおりです。
手順2の工程でカップ部分が浸かる程度の水を張ると、より効果を高めることができます。 ラバーカップを購入する際は、お風呂の排水口のサイズに適したものを購入しましょう。
ワイヤー式パイプクリーナーは細長いワイヤーの先にブラシが付いている道具です。ワイヤー式パイプクリーナーを排水口に入れ、ブラシで汚れをこすることでつまりを解消していきます。ワイヤー式パイプクリーナーは上記の2つの道具とは異なり、汚れやつまりに直接アプローチして取り除いていくため効果が高いです。
しかし、商品を購入する際にはブラシが排水口に入るのか、長さは十分かなどを確認しなくてはなりません。また、値段も商品によってかなり異なるため、自分に合った機能を考えてから購入することが必要です。
ワイヤー式パイプクリーナーは主に以下のような手順で使用していきます。
ワイヤー式パイプクリーナーは慣れていないと作業が難しい場合もあります。専門業者がワイヤー式パイプクリーナーを用いることも多いため、自分で難しいと感じる場合は業者へ依頼をおこないましょう。
真空式パイプクリーナーでつまりを解消する原理は、ラバーカップと同じです。しかし、真空式パイプクリーナーはポンプを使用するため、より強力な力でつまりを解消することが可能です。
真空式パイプクリーナーの使い方は以下のとおりです。
真空式パイプクリーナーはラバーカップに比べやや値段が高く、ホームセンターやネット通販などで2,000~3,000円程度で購入が可能です。
上記方法で対処がおこなえない場合は管理会社や大家さんへの相談をおこなっていきましょう。排水口の管理は基本的に管理会社や大家さんの義務になっています。もしかすると排水口がつまっている原因は自分ではなく管理側の責任の場合もあります。上記のように簡単におこなえる対処法で解決しない場合は、管理会社や大家さんへ相談しましょう。
また、排水口がつまった際には業者依頼が思い浮かぶ方も多いかと思いますが、管理会社によっては提携している業者がいる場合もあります。そのため、自分でおこなえる対処法をおこない、それでも解決しない場合は管理会社・大家さんへの相談が先決です。消して自分の判断で業者に依頼することのないように気をつけましょう。
お風呂の排水口の流れが直ったら、今度は排水口をつまらせないようにすることが重要です。ここからは、すぐに始められるお風呂の排水口の流れが悪くならないための予防策をご紹介します。
排水口カバーとは、排水口の上に設置することで髪の毛などを絡め取り、排水口に流れるのを最小限に抑えるためのグッズで、排水口ネットなどとも言います。 つまりの原因となる髪の毛やゴミを流さないようにすると、つまりの発生を予防することができます。
排水口カバーにはシールタイプ、ネットタイプ、カバータイプなどの種類があるため、自分にあったものを購入しましょう。 排水口カバーの選び方やおすすめ商品について、以下の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてください。
アルミホイルを小さなボール状に丸めて排水口に入れておくと、ぬめりが発生しにくくなり排水口の掃除が楽になります。 アルミホイルは水に触れると金属イオンが発生し、ぬめりの原因となる雑菌の繁殖を防ぎ臭い対策にもなります。
アルミホイルボールが排水管に流れてしまわないように、大きさや設置場所に注意しましょう。また、1週間ほどで新しいものと交換すると効果が持続します。
排水口カバーを設置しても排水口に流れるものを完全に防げるわけではありません。そのため、定期的に排水口の掃除をおこなうことが大切です。
掃除の頻度は、家族構成や利用状況によっても異なりますが、排水口まわりの簡単なお掃除は1週間に1回程度おこなうとよいでしょう。 排水口カバーや目皿など各部品を外し、掃除用洗剤とブラシやスポンジなどを使用して、優しくこすり洗いをすると、ヌメリやカビが頑固になる前に汚れを除去することができます。
また、パイプクリーナーを使い排水管内のお掃除も定期的におこなうと、つまりや悪臭対策になります。頻度は、月1~2回程度を目安におこなうと良いでしょう。
賃貸物件は大家・オーナーから借りているものであるため、持ち家とは違った注意点が出てきます。ここで、貸主との間でトラブルにならないよう賃貸物件での注意点を確認しておきましょう。
賃貸物件の場合、排水口つまりの修理費用は貸主と入居者の責任がある方が負担するケースが一般的です。
入居したてでつまりが発生したり、建物の排水管の老朽化や排水桝のメンテナンス不足によりつまりが発生したりしている場合は、貸主側の負担となります。
しかし、排水口の流れが悪い状況を放置して深刻なつまりを生じさせたり、間違った方法や無理な力を加えて排水口を破損させたりした場合、発生する修理費用は入居者の負担となります。
故意や不注意により傷つけてしまったり壊してしまったりした場合には、修理費用を自己負担する必要があることは認識しておきましょう。
賃貸物件でお風呂の排水口つまりが解消できず、業者依頼が必要と判断した場合には、まず始めに大家さんや管理会社へ連絡をしましょう。
管理会社の中には、贔屓にしている業者がある場合があります。勝手に他の業者に依頼してしまうと、修理費用を負担してくれなかったりトラブルになったりするケースも考えられます。
自分では解決できないと判断した場合には、「まずは大家さんや管理会社へ連絡」と覚えておきましょう。
今回は、お風呂の排水口の流れが悪いときに、賃貸物件でもできる対処法をご紹介しました。賃貸物件では原状回復の義務が生じるため、間違った方法や無理な力を加えることは避けなくてはなりません。
まずは本記事で紹介した賃貸物件でもできる対処法を丁寧におこない、それでも対処がおこなえなかった場合は大家さんまたは管理会社に相談しましょう。
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