井戸ポンプが故障する原因には、以下の5つが挙げられます。
紹介する原因は、全て井戸ポンプを使用していると起こりうる現象です。順番にそれぞれ解説するので、井戸ポンプに不調が起きた原因を突き止める参考にしてください。
井戸ポンプの寿命は一般的には10年ほどと言われており、経年劣化による故障が多いです。例えば、フランジのパッキンやポンプ付け根のシールテープなどの部品が劣化すると隙間が生まれ、真空状態を保てなくなるため水が出なくなってしまいます。使用しているうちに劣化した部品やポンプ全体を交換すれば不具合が解消します。
ポンプ内に設置された部品インペラー(羽根車)も長年の仕様により消耗していきます。インペラーが消耗して不具合が起こっている場合は、ポンプ自体が寿命に近づいている可能性が高いです。部品の交換で対処できることもありますが、10年以上使用している場合は、ポンプ全体を交換するのがいいでしょう。
1日に何度も使用する場合や大量の水を使う場合は、10年を待たずに部品が劣化して故障するケースがありますが、反対に使用頻度が低い場合は、15年以上使用できることもあります。
冬の寒い時期に多いトラブルのひとつが、吸水管やポンプ内部に残った水が凍ってしまうことです。井戸水自体は年間を通して約17℃の温度を保っていますが、吸水管内やポンプに残った水が外気温によって凍ると、水の供給ができなくなることがあります。
基本的にパイプには断熱材が巻かれているため、冬場の凍結対策は行われています。しかし、寒波で気温が大きく下がり氷点下の状態が長く続くと、パイプの中に残った水が凍結してしまいます。
水が凍結しているだけなら、故障ではないため気温が上がると自然に融けて水が出るようになりますが、凍結する際に空気を含み膨張するため配管の破損を引き起こすことがあります。井戸ポンプは構造上、配管に小さな亀裂や穴ができただけでも水の汲み上げができなくなってしまいます。
また、ポンプ内部に残った水が凍った際に膨張してポンプ自体が故障するリスクもあります。最近の井戸ポンプには凍結防止用ヒーターが内蔵されているものがほとんどですが、電源が切れているとヒーターは作動しません。特に冬場は電源を切ったりコードを抜いたりしないよう注意が必要です。
井戸ポンプには故障しやすい部品がいくつかあります。代表的なものが圧力スイッチとインペラーです。
圧力スイッチはタンク内の圧力を調整するための重要な役割を果たしている部品です。圧力スイッチが故障すると、水が全く出なくなったり反対にポンプが止まらず稼働し続けたりします。圧力スイッチの不具合で井戸ポンプが稼働し続けてしまうと、電気代が高騰したりポンプの寿命が早まったりするので、異常を感じたら早めに業者に連絡して交換しましょう。
インペラーはポンプ内で圧力を作り出すためプロペラのような部品です。使用しているうちに摩耗してうまく圧力が作れなくなり、水が出なくなってしまいます。インペラーの摩耗はポンプの使用に伴いどうしても起こってしまう現象なので、劣化した場合は交換しましょう。
また、モーターが回らなくなるケースや、モーターが動いていても大きな音が発生するケースがあります。どちらもモーターの経年劣化が原因で症状を引き起こしている可能性が高いです。特に、稼働音の以上を無視していると、さらに大きな音が発生するようになり、近隣住民に迷惑をかけるおそれもあります。いつもと違う音が鳴るようになった場合は、早めに専門業者に相談しましょう。
砂上がりとは井戸水に砂が混じってしまう現象のことです。井戸ポンプに砂が吸い込まれることで内部の部品を劣化させ、寿命を縮めたり故障させたりする原因になります。
砂上がりの原因は、井戸の能力を超えて水を汲み上げをしていたり、経年劣化でパイプに穴が開いていたりなどが考えられます。また、ストレーナーの周りに配置されフィルターの役割を果たしている充填砂利の量や大きさが適切でない場合もあります。
あまり頻繁に使っていないのに、井戸ポンプの劣化が早いと感じる場合は、砂上がりが起こっているかもしれません。汲み上げる水量を減らすか、専門業者に相談して砂上がりが起こらないよう対応を依頼しましょう。
井戸ポンプによく起こる症状を4つ紹介します。
上記の井戸ポンプに起こる症状について、原因も含めて解説します。自宅の井戸ポンプに同様の現象が起こっていないか確認し、もし起こっている場合は早めに専門業者に相談しましょう。
井戸ポンプは、水が全く出なくなったり、水の出が悪くなる症状が起こります。その場合、考えられる原因は以下の4つです。
すでに紹介しているように井戸ポンプを長年使い続けると、やがて部品が劣化するので水の流れが悪くなります。また、長い期間砂こし器の掃除をしていない場合、中のメッシュが砂で目詰まりを起こしているケースも。砂こし器の目詰まりが原因なら、メッシュに付着した砂を落とせば、水の流れが良くなります。
呼び水とは、井戸から水を効率的に汲み上げるようにあらかじめポンプの中を満たしておく水のことです。呼び水を入れるだけで水の出が良くなるケースがあります。呼び水を入れるには専門的な知識は不要で、井戸ポンプの呼び水口の蓋を外して水を入れるだけです。水の出が悪い時は、呼び水が不足していないか確認しましょう。
冬場は地下水位が下がる傾向があるため、浅井戸の場合は枯れるケースもあります。他にも、寒波によって配管やポンプの中に残った水が凍り、水が出なくなることも。凍結防止のためにはき凍結防止ヒーターつきのポンプを使用し、電源を入れて稼働させておくか水を少量だけちょろちょろと出しっぱなしにしておけば、凍結を防げます。
井戸ポンプが水漏れを起こすことがあります。その原因は、以下の2つです。
冬場、ポンプ内に水を残したまま運転を停止するとポンプ内の水が凍って膨張し、破損して水漏れすることがあります。最近の井戸ポンプには凍結防止のヒーターがついているため、井戸水をあまり使わない家庭でも、冬場は井戸ポンプの電源を入れたままにしておきましょう。家を長期間離れる場合も、冬なら電源を切ったりコードを抜いたりしないようにしてください。
また、長く使っているポンプの場合はタンクについたネジの部分に亀裂が入り、そこから水漏れが発生することがあります。ネジだけを新しいものに交換するだけで水漏れが収まる場合もあるので、まずはネジの交換をしてみましょう。ネジの交換をしても直らない場合は、専門業者に点検を依頼するのが安全です。
井戸ポンプを長く使い続けると、大きな音や異音が発生することがあります。異音の原因はモーターの劣化であることが多いです。モーターはポンプの動力源であり、長年の使用によって劣化すると異音につながります。
音を放置すると最終的にはポンプ自体が故障する可能性があるため、早めの修理がおすすめです。また、新しく設置したばかりにも関わらず、井戸ポンプの稼働時に大きな音が鳴る場合は、設置不良の可能性があります。異音が発生していることを設置した業者に連絡し、対応してもらいましょう。
井戸ポンプは、使用中に電源が落ちることがあります。井戸ポンプには漏電による火災を防ぐため安全装置が取り付けられており、装置が何らかの理由で作動するからです。安全装置が作動する原因には、以下4つが考えられます。
例えば重いものを思いきり井戸ポンプぶつけてしまったときなど、外部から衝撃が加わると安全装置が働きます。他には小動物や虫が電気回路に侵入してショートを起こしてしまうケースも考えられます。
もし使用中に頻繁に安全装置が作動する場合は、電気回路の故障もしくは漏電が原因だと考えられるでしょう。特に、井戸ポンプ置き場の周辺に草が覆い茂っていると漏電が起こりやすいです。安全装置の作動回数が多いと感じた場合は、漏電の可能性があるので自分で解決しようするのは危険です。すみやかに専門業者に連絡を入れ、プロに対処してもらいましょう。
井戸ポンプに不具合が起こった時の修理方法3つと、それぞれにかかる費用相場を解説します。
先ほど紹介した井戸ポンプによく起こる症状と合わせて確認すれば、業者依頼時にどれくらいの金額がかかるのかがわかります。ぜひ参考にしてください。
井戸ポンプの不具合が部品の故障によるものであれば、部品交換によって改善することがあります。例えば摩耗や故障により部品交換を行うのは、以下の部品です。
水が出なくなったり、ポンプを動かしていないのにモーターがずっと動き続けたりする場合は、圧力スイッチの故障が考えられます。圧力スイッチの交換を行えば動作が正常に戻ることが多いです。インペラーは使用するうちに摩擦で劣化するので、水の出が悪くなってしまいます。交換を行えば水の勢いが元に戻ります。
部品交換の費用相場は交換する部品によっても異なりますが、1つあたり10,000円~14,000円が一般的な費用相場です。業者によっては、別で出張費などがかかる可能性があります。
ただし、設置から10年以上経過している井戸ポンプの場合、すでに寿命を迎えている可能性が高いです。部品交換をしても今度は別のところに不具合が出ることも多く、そのたびに部品交換や修理をしていては莫大なメンテナンス費用がかかってしまいます。設置から10年以上経過していて、調子が悪いと感じているなら井戸ポンプ本体の交換を検討しましょう。
先ほども紹介した通り、井戸ポンプを10年以上使用している場合、部品交換ではなく本体ごと交換するケースが多いです。他の部品も劣化しているケースが多く、本体を交換した方が長期的に見てメンテナンスが楽になります。また、古い井戸ポンプをずっと使い続けていると電気回路も劣化してきて、漏電などの危険性も生じるでしょう。
井戸ポンプの本体交換をする場合は、深井戸(深さ8m以上)か、浅井戸(深さ8m未満)かで費用相場が異なります。
費用はより専門性の高い作業が必要な深井戸の方が高く、大掛かりな工事が必要な場合など、井戸の深さに合わせてさらに費用がかかるケースもあります。自宅の井戸ポンプ交換にどれくらいの費用が掛かるのか詳しく知りたい場合は、業者に見積もりをとりましょう。
井戸ポンプの故障や修理を依頼する際に、信頼できる業者を選ぶポイントを3つ紹介します。
水道業者の中には、悪徳な業者がいるのも事実です。見積もりでは安く見せかけて実際に作業してから高額請求をしてきたり、要らない作業を勝手に行って料金を水増しするなど、巧妙な手口を使ってきます。業者選びで失敗しないためにも、紹介するポイントを押さえて業者を選びましょう。
井戸ポンプの修理、交換は、実績のある業者に依頼することが重要です。井戸ポンプの修理、交換は井戸ならではの特殊な知識や技術が必要な作業だからです。場合によっては電気系統の知識や資格が必要なこともあります。
公式サイトでは井戸の修理・交換も対応できると謳っている業者でも、実際の作業実績は少なかったりゼロだったりする場合もあります。実績や経験が少なくてもしっかり対応できる業者もいますが、やはり井戸ポンプは毎日使う家庭も多いため、実績のある業者に任せた方が安心です。
実績があるかどうかを確認するためには、業者の公式サイトを見て、実際に井戸ポンプの修理・交換を行った実例や件数を見ましょう。また、口コミサイトで実際にその業者を利用した人の口コミを確認すると、業者選びの参考にできます。ただし、絶賛する口コミしかない業者の場合はサクラの可能性があり、あやしいので避けた方が無難です。
井戸ポンプの修理や交換にかかる作業や部品などに対する費用を明確に提示してくれる業者を選びましょう。信頼できる業者は、見積もり書に作業の内容を細かく記載し、ひとつひとつしっかり説明します。
例えば、見積もり書に「部品代」や「ポンプ交換作業費」「井戸清掃費」などの詳細な内訳が記載されていれば信頼できる業者の可能性が高いです。また、見積もり書の内容や予定している作業に不明点があれば、質問をしてください。質問に対して納得できる回答を返せる業者は信頼できるでしょう。
反対に「ポンプ交換作業一式」など曖昧な表記のみで、詳しく見積もり書が書かれていない業者の場合、当日追加で別の費用を請求される可能性があります。また、極端に料金が安い業者の場合も同じく、別途出張費などの事前に聞かされていない費用を請求されたり、作業の品質が悪くすぐに不具合が起こったりします。
井戸ポンプの修理・交換の際は、いくつかの業者から見積もりを取り、費用と信頼できるかどうかを見極めて業者を決めましょう。
井戸ポンプの修理や交換の業者選びには、アフターフォローをしてくれるのかや、どれくらいの範囲でフォローしてくれるのかも重視しましょう。井戸ポンプの修理や交換をした後、すぐに不具合が発生するケースもあるためです。
業者の施工ミスで不具合が起こっている場合は無料で対応してもらえる場合がほとんどですが、アフターフォローに関する条件やルールは業者ごとに異なります。中には再度の作業は有料となることもあるので、業者選びの際にはアフターフォローの対応範囲やその条件もしっかり確認したうえで契約しましょう。
井戸ポンプの故障や修理に、業者に依頼する際の費用相場などについて詳しく紹介しました。井戸ポンプは同じものを長年使っている家庭が多く、知らないうちにトラブルを抱えていることもあります。
いつもと違う大きな音がしたり、水の出が悪くなったりしたら早めに原因を特定しましょう。呼び水の補充や砂こし器のフィルター掃除など自分で簡単に対処できるものもありますが、原因が分からない場合は自分で無理に対処しようとはせず、知識のある専門業者に対応を依頼しましょう。
業者に依頼する際は見積もり書をしっかり確認したり、アフターフォローの内容を確認したりして、信頼できる業者を選んでください。イースマイルは急な水トラブルでもすぐに駆けつけます。年中無休24時間対応なので故障かなと思ったら一度ご相談ください。
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