賃貸物件で蛇口の修理や交換を考えた場合は、管理会社や大家さんに必ず連絡しましょう。一般的に賃貸契約では、退去する際に原状回復を行う決まりになっています。原状回復とは、借りた当時の状態に戻すことです。
修理・交換の義務は貸主にあるため、事前に状況を伝えることでトラブルを避けられます。蛇口が壊れたまま使っていると水漏れなどの原因になるため、交換または修理が必要です。
管理会社や大家さんが業者を手配してくれるので、慌てて自分で業者を手配して交換した後で報告することがないように気をつけてください。交換した場合は、念のため交換前の蛇口も退去時まで保管しておきましょう。
分譲物件の場合も、管理会社に相談するのが一般的です。管理会社が工務店などを手配してくれますが、かなりコストがかかるので、安く抑えたい場合は注意が必要です。管理会社に依頼する場合と、自分で修理・交換する場合のメリット・デメリットを見てみましょう。
【メリット】
・安全に工事を行ってもらえて、水漏れなどのトラブルを避けられる
【デメリット】
・コストがかかる
お住まいが分譲物件の場合も、管理会社に連絡してみるとよいでしょう。管理会社が工務店などを手配してくれます。
ただし、コストがかなりかかるので、安く抑えたい場合は注意が必要です。管理会社を通さず、自分で見つけた業者に頼むこともできますが、その場合もある程度のコストがかかります。
かといって、自分で水栓を買って自分で付け替えるのは不安でしょう。工具も必要ですし、交換方法も調べることはできても、安全に正しく行えるかどうかわかりません。失敗した場合、マンションであれば階下の住人にも迷惑がかかってしまう恐れがあります。やはり、管理会社に依頼するほうが安心です。
【メリット】
・水栓代と工具代のみで済むのでコストを抑えられる。
【デメリット】
・手間と時間がかかる。
・正しい手順で行わないと水漏れなどのトラブルになる可能性がある。
水栓の価格は種類によって異なり、かなり幅があります。最低限必要な工具は、数千円で揃えられるでしょう。水栓を選ぶ際に気をつけたいのは、現在の水栓と同じタイプを選ぶということです。後ほど詳しく説明しますが、水栓・蛇口にはいくつか種類があります。
基本的には、交換前と同じ種類の水栓しか取り付けられません。専門業者に依頼した場合は、違うタイプの水栓に交換できることもありますが、追加工事が必要になるためコストがかかります。建物の構造によっては、工事自体ができない場合もあるので気をつけましょう。
インターネットで水栓について調べると、「工事代込み」で販売している水栓が出てくるので、そのような商品を購入するのもよいでしょう。
このように、管理会社に依頼する場合と自分で交換する場合は、それぞれにメリットとデメリットがあるため、状況に応じてどちらを選ぶべきか判断してください。
一般的に蛇口交換を専門業者に依頼した場合、基本工事費の中に出張費や取付工事費、廃材撤去費、取り扱い説明、駐車場代、運搬費などが含まれます。追加で部品が必要な場合やオプション工事が発生した場合は、その料金が上乗せされます。
ただし、業者によって基本工事費の内訳は異なるため、必ず事前に見積もりを依頼しましょう。ここではキッチンやお風呂、洗面台における修理・交換の費用相場を紹介します。
シンクから水が漏れている場合は、排水管あるいはニオイ防止の排水トラップが原因であるケースがほとんどです。排水管修理であれば約9,000円~、排水トラップ修理であれば約1万1,000円~が相場です。
お風呂・洗面台では水栓・蛇口や排水管のほか、シャワーから水漏れしているケースも少なくありません。排水管修理の費用は約9,000円~、シャワー修理は約7,000円~、シャワーヘッド・ホース交換は約1万円~が相場です。
イースマイルの公式サイトでは作業料金の例が紹介されていますので、是非参考にしてみてください。
蛇口を交換することになった場合、基本的には同じタイプのものにしか交換できません。そこで水栓・蛇口の種類や、確認すべきことについて解説します。
水栓には、単水栓と混合水栓があります。単水栓は水かお湯のどちらかしか出ないもので、トイレの手洗いなどお湯が必要ない場所などで使われます。
単水栓には、横水栓や自在水栓、二口水栓などがあります。混合水栓は、1つの蛇口で水とお湯を両方出すことができるものです。水とお湯の量を調整することで、さまざまな温度のお湯を出せます。
近年の物件では、キッチンの蛇口は混合水栓が主流になっています。以前のように左右にある2つのレバーで水とお湯の量をそれぞれ調整する必要はなく、シングルレバーの混合水栓であれば、片手で簡単にお湯と水を切り替えられるため非常に便利です。
シングルレバーのほかに、ツーハンドルやサーモスタットなどもあります。自宅の水栓がどのタイプかによって選べる水栓が変わるため、必ず確認しましょう。
蛇口も、交換する前に自宅のものがどのタイプかを確認しておく必要があります。壁付きと台付きの二種類に大きく分けられ、さらに取り付け穴によって以下の3つのタイプに分けられます。
・壁付きタイプ
壁付きタイプは、海外や学校の運動場などでも見かけるような、蛇口が目の前の壁から突き出ているタイプです。このタイプは水栓を交換する際の施工が簡単で、水栓の根元が汚れにくくお手入れがしやすいというメリットがあります。
・台付きワンホールタイプ
台付きワンホールタイプは取り付け穴が1つで、台に付いているタイプの蛇口です。すっきりしていてお手入れもしやすいので、現在主流になっています。
最近の台付きワンホールタイプは、シンクの台の上から簡単に固定できるものが多いため、簡単に交換できます。取り付け穴のサイズは各社共通で33mm〜39mmなので、気に入ったメーカーのものに変えることができます。
・台付きツーホールタイプ
台付きツーホールタイプは取り付け穴が2つで、台に付いているタイプです。ワンホールタイプと同じく、水栓本体は1つです。
ツーホールタイプには、水とお湯のハンドルがそれぞれあるものと、ハンドルが1つのものがあります。取り付け方は同じなので、好みのものを選べます。2つの取り付け穴の間隔は各社共通で203mmで、こちらも好きなメーカーのものを取り付けられます。
近年の蛇口はデザインが多彩で、タッチレスなどの機能も豊富です。せっかく新しく交換するのであれば、インターネットで取り付けたい蛇口をチェックしてから、メーカーのショールームで実物を確認することをおすすめします。使い勝手を試すことができますし、実物を見れば大きさや色味、質感もわかるからです。
自分で交換する場合も業者に依頼する場合も、基本的には現在と同じタイプの蛇口しか選べないため、事前に確認しておきましょう。
ここでは、自分で蛇口を交換する際に必要な道具を紹介します。
【単水栓の場合】
【壁付き混合栓の場合】
【台付き混合栓の場合】
キッチンの蛇口交換の手順はタイプによって異なります。それぞれのタイプの手順は以下のとおりです。
ここまで、自分で蛇口を交換する手順などを紹介してきました。自分で交換できそうでしょうか。「このような手間がかかるなら、多少費用がかかってもプロに頼みたい」という方もいるでしょう。
自分で作業を行ってトラブルになれば、余計な費用がかかるかもしれません。自分でやってみたけれど、どうしても水が漏れてしまうといったこともあるかもしれません。
そんな時は、年中無休で対応してくれる「イースマイル」に依頼することをおすすめします。見積もりは無料なので、気軽に連絡してみましょう。
蛇口を交換する際に水漏れが起こり、床が浸水したり、下の階にまで水が漏れたりした場合はどうすればよいのでしょうか。保険はどこまで適用されるのでしょうか。保険が適用される場合とされない場合について解説します。
水漏れに伴って発生する主な費用は、以下の3つです。
蛇口交換をしたことで、例えばシンク下の水道管を交換しなければならなくなった場合は、一般的に保険は適用されません。ただし、火災保険とは別に水道管修理費用保険金などの特約を付けていた場合は、条件によっては保険金が出る場合もあります。
火災保険は、火事で家が燃えた場合だけでなく、家財の破損や盗難、水漏れなどのトラブルも、状況によって幅広く補償する保険です。火災保険の種類によって適用条件は異なるため、加入の際は内容をしっかり確認しましょう。
損害が発生した場合は写真を撮り、発生した費用の領収書を保管しておくと安心です。
水漏れが原因で床の張り替えが必要になったり、壁紙が汚れたり、家電の買い替えが必要になったりした場合は火災保険が適用されます。ただし、以下のような場合は適用されません。
火災保険では、給排水設備の事故が原因で生じた損害などは補償されますが、過失などについては補償されないケースが多いです。
経年劣化や老朽化は、定期的に設備点検を行っていなかったため過失とされます。
大雨や洪水は給排水設備が原因ではなく水災による事故となり、洗濯機のホースや浴槽は給排水設備とみなされないという理由から、保険が適用されないケースが多いです。
例えばマンションの階下まで水が漏れてしまい、階下の人の家財が濡れるといったトラブルの場合は、個人賠償責任保険で補償されることがあります。個人賠償責任保険は故意ではなく起こした事故で、他人に賠償金を支払う必要が生じた場合に補償する保険です。
ただし、全額を補償してもらえるかどうかは、その火災保険が損害賠償を時価で計算するか新価で計算するかによって変わります。
時価で計算される場合は、例えば家電を交換する際に全額が補償されるわけではなく、家電が経年劣化した分が補償額から差し引かれます。
新価で計算される場合は、同じものを購入するためにかかる金額を全額補償してくれます。
保険によって損害賠償額の計算方法が異なるため、保険会社に確認しましょう。水漏れが起こった場合は、保険が適用されるケースがあることを覚えておきましょう。
その他にも水漏れで加害者・被害者になってしまった際の対処法をこちらの記事で詳しく解説しています。
今回は、ほとんどの人が初めて遭遇する蛇口交換において、確認すべきことなどを紹介しました。専門業者に依頼する場合と自分で交換する場合で、それぞれにメリットとデメリットがあるため、よく検討してください。
賃貸でも分譲でも、自分で交換する場合でも、まずは管理会社に連絡することが大切です。新しい機能を備えた蛇口も販売されているので、蛇口交換を行う際はぜひチェックしてください。
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