給湯器のリモコンにエラーコード111が表示されている場合は、何らかの原因で給湯器に点火不良が起きていることを示しています。エラーコードは002(水位設定不良)や034(誤配管判定)などがありますが、111の点火不良は起こりやすいエラーでもあり原因によって正しい対処法が異なるため注意しましょう。
エラーコード111が表示された場合、給湯がされないため蛇口から水しか出ない状態となります。もしお湯が出る蛇口を捻ってもお湯が出ないときにはリモコンに111のエラーコードが表示されていないかを確認してみましょう。
エラーコード111が表示されることで給湯器の故障を疑い、焦って対処をしようとする方も多いですが、点火不良は必ずしも機器の故障とは限らず、外的原因によって起こることもあります。原因によって正しい対処法が異なるので、この記事を参考にして給湯器の点火不良を解消しましょう。
エラーコードが表示されている場合に気になることとして、自分の使用しているメーカーの給湯器ではどういう状態のときに表示されるエラーコードなのかでしょう。この項ではエラーコードのメーカーごとの違いについて解説します。
エラーコードは主要メーカーであるリンナイ、ノーリツ、パーパス、パロマの4社を中心に統一されており、細かな言い回しは異なる場合がありますが、同じエラーを指すようにされています。ただし統一をされる前に作られた給湯器の場合は当てはまらないため注意が必要です。
エラーコード111の場合、各メーカーともに点火不良のときに表示されるためどのメーカーの給湯器を使用していても意味は同じです。
給湯器と同じく給湯が可能なエコキュートですがこちらのエラーコードは統一されておらず、メーカーによって異なります。そのためエコキュートを使用している方はメーカーのホームページから確認する必要があります。
エラーコード111の意味を理解したところで次は表示される原因を解説します。エラーコード111が表示される原因は下記の6つが挙げられます。本項ではそれぞれの原因について詳しく解説します。
エラーコード111は点火不良によるものなので、点火するための部品が故障していることが原因である可能性があります。ガス給湯器ではイグナイターという点火装置によって点火を行っており、イグナイターを含めた点火に必要な部品が老朽化などで故障していると火がつかずにエラーとして出ます。
しかしエラーコード111が表示されたからといって給湯器の内部を開けて確認するのはおすすめしません。実際に部品を見ても壊れているのかどうかといった判断をするのは難しく、不用意に開けることで別のトラブルが起きる可能性もあるため給湯器を扱う業者に点検を依頼するようにしてください。
給湯器はガスや電気、水道の知識が必要な設備なので、業者を選ぶ際には信頼できる業者を探すのようにしましょう。点検を依頼する業者の選び方は後ほど詳しく解説しているので併せて参考にしてください。
火がつかない原因として部品故障以外にガスの供給がされていないことも原因として挙げられます。ここではガスが供給されていない原因としてガス栓が閉まっている、安全装置が作動してガスが自動遮断されている状態を紹介します。
ガスの閉栓は手動で行え、ガスメーターについている弁を操作することで行えます。引っ越し直後で栓を閉めたままだったケースやいたずらによる被害のケースがよくあるため、エラーコード111が出たときには一度確認をしておくと良いでしょう。
安全装置が作動するのは震度5以上の地震を検知した際や長時間使用など不自然な使用が見られたときで、火災を防ぐためにガスを自動遮断します。安全装置が作動しているときにはガスメーターのランプが赤く点滅しています。復帰を行えばガスの供給が再開されるので復帰作業を行ってください。
家で使用しているガスが都市ガスではなくLPガスの家ではボンベが空になってしまったことでガスが供給できない可能性があります。LPガスは基本的に2本ないし4本セットで提供され、ボンベが空になれば次のボンベに切り替わるようになっており、ガス業者がボンベ交換を行うため滅多に起こらないケースです。しかしガス業者が長期間ボンベ交換を忘れているときに起こる原因です。
LPガスのボンベは外から残量を確認することはできないようにできているため、自分で確認をするのはやめましょう。ボンべはガス業者の所有物なので万が一ボンベを破損させてしまうと損害賠償になることもあるだけでなく、ガスの入っているボンベは爆発や引火の可能性もあり非常に危険です。
給湯器はお湯を沸かすために熱を発するため、その熱を排出するために給排気部と呼ばれる排気口がつけられています。もし給排気部が正しく機能していなければ熱がこもってしまうため給湯器の故障や火災に繋がるおそれがあり、給排気が正常に行われていないときには点火を行わないような機能が搭載されていることがあります。
給排気が正常に行われない理由として給排気部の故障以外にも近くに置いてあるものが原因のケースがあります。給湯器の近くに物を置いていたり、植物が成長して塞がってしまっていたりすると危険なため安全機能として停止するようになっています。
給湯器自体の故障なのか給排気部の故障なのかの判断は難しいため、給排気部に異常が見られなければ専門業者に依頼をして点検をしてもらいましょう。
給湯器は火を使用するため大雨や強風の際には点火ができずに点火不良になるケースがあります。もしエラーコード111が表示されているときに台風が来ているなど天候不良が原因と考えられる場合は時間をおいてみるのも手です。このケースでは追い焚き機能だけは使用できるときがあります。
雨や強風が止んだ後にも同じエラーが続く場合はこれらが原因で落ち葉などのゴミが給排気部に詰まっていることもあるので使用前に一度確認をしておきましょう。
給湯器に水を供給する給水配管は屋外に設置されているため地域によっては凍結してしまうことがあります。温めたお湯が通る給湯配管は凍結予防ヒーターが取り付けられることも多いですが、給水配管の凍結には注意が必要です。
水道管の凍結は目安として気温が-4℃を下回ることで起きるとされていますが、水を使用していない時間が続くときや常に日陰の場所で風が当たる位置の給水配管は-4℃より高い温度でも凍結してしまうことがあります。
とくに気温が下がる夜中には凍結のおそれがあるため、朝方にエラーコード111が表示されるのであれば解凍されるのを待ってから使用しましょう。
本項では実際にエラーコード111が表示されたときの対処法を紹介します。対処法はすべて試してみるのではなく、上で紹介した原因に合ったものを行うようにしてください。
給湯器の一時的なエラーであれば給湯リモコンをリセットすることで復旧できることがあります。給湯器のリモコンは屋内に設置されているため、そこから操作が可能です。
リモコンリセットの方法自体は難しくなく、給湯器を使用している機器を止めていれば行えます。まずはリモコンの電源ボタン(運転ボタン)を押して電源を切ります。その後、再度電源ボタンを押して電源をつけることでエラーコードの表示が消えることがあります。
もし給湯リモコンのリセットをしても解消されない場合には電源リセットを行うことで解消されることがあります。電源リセットは名前からわかるように電源プラグを抜いて電源からリセットを行う方法です。方法は下記を参考にしてください。
給湯器は物件によって設置されている場所が異なります。マンションやアパートなどの集合住宅では廊下にあるパイプシャフトやベランダに設置されていることが多く、戸建て住宅であれば外壁に掛けられていることが多いです。この方法以外にも雷雨の際には給湯器の電源プラグを抜くことが推奨されているので給湯器の場所は覚えておきましょう。
リモコンリセットと同様でお湯を使用する機器を使用していると危険なため運転を止め、リモコンで電源を切ります。その後給湯器の電源プラグを抜いてしばらく待ちます。時間をおいたら再度電源プラグを差し込んで、給湯開始します。
都市ガスを使用している家庭でガスの供給が止まっている場合はガスメーターの復帰を行います。ガスメーターはメーカーによって細かな作りや形状は異なりますが、復帰手順が書かれたカードが付けられているので参考にしながら作業をしてください。
ガスメーターの復帰を行う際にはまず家中のガス機器の使用をやめ、ガス栓を閉めてください。ガス栓を閉めたらガスメーターの復帰ボタンに付いているキャップを外し、復帰ボタンを一度奥まで押し込みます。一度赤ランプが点灯したことを確認し、数分待ってランプの点滅が消えたらガスが使用できます。
給湯器によっては給排気部周辺に物がある場合、安全のため点火ができないようにされているものもあります。点火ができる給湯器であってもトラブルに繋がる可能性があるので給排気部がどこにあるのかを理解して周囲に物を置かないようにすることが大事です。
とくにエラーコード111が出た際には意図的に物を置いていなくても風によって給排気部にゴミが溜まっているということもあります。エラーコードを見たら物の移動だけでなくゴミの有無も併せて確認しましょう。給排気部のゴミや周囲のものは火災に繋がるおそれがあるため、定期的に掃除をするようにしてください。
エラーコード111が出ている原因が水道管の凍結や大雨、台風などによる影響の場合、基本的には症状の改善を待つのが正しい対処法です。大雨が原因の場合は給湯器内部の湿度が上がっていることで点火の妨げになっていることもあるため、時間を空けてから再度給湯器の使用をするようにしましょう。
このケースでは自己判断が難しいため、悪天候の影響でエラーコードが出続けているのか、別の原因でエラーコードが出ているのかの判断に迷ったら業者に相談して点検を受けてください。
上記の対処法を試してみても解決しない、原因が自分では判断できないといった場合には給湯器を扱っている業者に依頼する必要があります。給湯器専門業者は非常に多いため、その中でも信頼できる業者に点検や修理を選ぶべきでしょう。
給湯器のエラーに気づくときはたいていがお湯を使用しようとして給湯器の電源を入れたときです。そのためすぐにでも解決してお湯が使えるようになりたいと考える方が多く、日頃からなにかあったときのために業者を選定しておくと安心です。
給湯器の工事を行う場合には必要な資格が複数あり、中には資格がなければできない工事もあります。給湯器に関する資格は給湯器の種類にもよって異なるため、依頼する会社で関連する資格を保有している職人が多数在籍している会社を選ぶのがおすすめです。
工事の種類 | 必要・推奨の資格 |
---|---|
ガス機器の接続(都市ガス) | ガス可とう管接続工事監督者 |
ガス機器の接続(LPガス) | 液化石油ガス設備士 |
ガス配管の延長・変更 | ガス機器設置スペシャリスト(GSS) 簡易内管施工士 |
電源の接続・変更 | 第二種電気工事士 |
排気設備の工事 | 管工事施工管理技士 |
給水・給湯の配管工事 | 給水装置工事主任技術者 |
給湯器の故障は不便なだけでなく事故に繋がるおそれもあるため、信頼できる業者に点検をしてもらい、適切な修理をしてもらうことが重要です。
給湯器を含む水まわり設備は専門家でなければわからないことも多く、料金の多くを占めるのが技術料(施工費)のため、だいたいの相場はあれど業者によって価格が異なります。その料金が適正であるかどうかは相見積もりなどをして複数の業者に判断してもらうことが必要ですが、依頼前に料金がホームページで公開されている業者であれば安心して依頼できます。
給湯器のメーカーや製造年にもよりますが、点検や修理の相場は7,000円~20,000円と言われています。依頼前にホームページで記載がされているのか、相場から大きく離れていないのかを確認しておくとよいでしょう。
給湯器を扱う業者の中には残念ながら悪徳業者と呼ばれる業者がいることも事実です。実際に国民生活センターに寄せられた件数は2018年に3,386件、2019年に3,771件、2020年に5,882件と高い値で推移しています。被害に遭わないためにも信頼できる業者に依頼するようにしてください。
給湯器は主要メーカーであるリンナイ、ノーリツ、パーパス、パロマを中心に多くのメーカーから製造、販売がされています。給湯器業者の中には特定のメーカー製品しか対応ができないという会社もあるため、サービスが良くても対応できない可能性があります。
業者を選ぶ際には多くのメーカー製品に対応できる会社なのか、自宅の給湯器が対応できる会社なのかは確認しておくとよいでしょう。
給湯器のエラーは点検をお知らせする888のエラーコード以外は予期せぬタイミングで表示されます。とくにエラーコード111は点火不良のため早朝や深夜のような対応できる業者が少ない時間帯に出やすいです。
給湯器が使えなければ身支度や入浴に支障が出るため、すぐにでも直せるよう24時間対応してくれる業者がいると安心です。24時間対応の業者でも時間外は割増料金がかかる業者も多いので併せて確認しておきましょう。
前述通り、給湯器のエラーコードは111に限らずいつ起こってもおかしくないものばかりです。24時間対応の業者だけでなく365日年中無休で対応してくれる業者であれば、年末年始などの大型連休であっても安心です。
住宅設備の工事は室内での確認が必要なため、基本的に不在時に作業は行えず、工事中は在宅している必要があります。そのため休日でも依頼できる業者だと負担も少なくおすすめです。
業者を選ぶ基準として実績を見るというのもおすすめです。施工実績や口コミは業者の信頼の証でもあります。悪質な業者であれば悪い口コミがついていたり、実績として提示できる工事の数が少なかったりと自然に淘汰されていきます。
口コミや実績を見るときには本当に信頼できる情報なのかを見極めることも重要ですが、一つのポイントとして参考にしてみてください。
この記事では給湯器の点検や修理について解説しましたが、給湯器の使用年数によっては修理よりも交換が推奨されるケースもあります。本項では給湯器の寿命や交換のメリットや費用相場について詳しく解説します。
給湯器の寿命は使用環境によって異なりますが一般的に10年~15年とされています。各給湯器メーカーでは設計標準試用期間を10年と定め、10年以上使用している給湯器は交換を推奨するとともに法定点検を促すエラーコード888が表示されます。
給湯器は機能やグレードから大きく3つに分類できます。
給湯専用タイプは追い焚き機能などがなく、シンプルにお湯を出すための給湯器で、お湯を出すという点にのみ焦点を当てればコストパフォーマンスに優れる製品です。オートタイプは追い焚きやたし湯といった便利な機能が搭載された製品。高機能タイプはオートタイプの機能に加えて省エネに優れるエコジョーズなど、ランニングコストを押さえられる製品です。
給湯器交換をする場合には求める機能と予算も併せて考えるようにしましょう。
給湯器の不具合が出たときにはそのときにかかる費用だけでなく数年先まで見据えてお得な方を選ぶのが賢いです。前述したように給湯器の寿命はおよそ10年で、10年以上使用している給湯器で部品の劣化が原因で故障した場合、その他の部品も同様に劣化していることが予想できます。今は修理で済むかもしれませんが修理後に他の部品が破損して再度修理が必要になるケースも多いです。
また、給湯器の部品は製造終了から10年の保有期間はありますが、それ以降は修理がしたくても部品がないということもあります。一度修理をし、その後の故障では部品がなくて交換が必要となった場合、一度目の修理は無駄になってしまいます。
給湯器は日々新しい製品が開発されており、省エネ性能の高い給湯器も多く登場しています。交換にかかる費用は高く感じますが、新しい給湯器にすることでガスや電気料金を減らせればその差額はすぐに埋まります。給湯器は長く使用するものなので10年後どちらがお得かを考えて修理か交換かを選ぶとよいでしょう。
本記事ではエラーコード111が表示されたときの原因と対処法を紹介しました。エラーコードが出ても原因がわかれば焦らずに対処することができ、原因次第では自分でも対処することは可能です。まずは落ち着いて原因を追求し、自分もしくは業者依頼で速やかに解決を目指しましょう。
給湯器のエラーは修理と交換の両方で解決することができるので、信頼できる業者からもアドバイスを貰って最善の方法で対処してください。
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